概要

東新プラスチック株式会社は、プラスチック射出成型を手掛ける製造業の企業で、2021年から業務効率化を目指しRPA（ロボティック・プロセス・オートメーション）を導入しました。40名規模の同社では、営業事務作業を中心に多くの定型業務が手作業で行われており、業務改善の必要性が急務でした。RPAを活用した業務の自動化により、残業時間の削減や人的ミスの減少が実現し、スタッフの心的負担も軽減されました。

RPA導入経緯

東新プラスチック株式会社は、定型的な業務に時間を費やしており、その結果として残業が増加し、業務進行がスムーズにいかないという課題を抱えていました。社長は社員がどの業務にどれだけの時間を費やしているのか把握できておらず、この状況を改善する方法を模索していました。そこで、株式会社システム技研からのアプローチを受け、RPA導入を検討し始めました。

当時、様々なRPAツールを調査する中で、簡単な操作をうたったものが沢山ありました。しかし同社にはITに詳しい社員もおらずスキルのキャッチアップに費やす時間もないと諦めかけていました。そこに弊社からアプローチと説明で、RPAがどのように業務を効率化し、業務の可視化が進められるかを理解し、また導入支援を行えることを理解いただけた結果、導入を決定しました。

自動化した業務について

RPA導入後、東新プラスチック株式会社では、特に受注業務や生産計画に関連する業務の自動化が進められました。具体的な自動化業務は以下の通りです。

1. 受注データの取得と加工

顧客のWEBページから受注データをCSV形式で取得し、そのデータを加工後、社内システムに流し込む作業がRPAで自動化されました。これにより、手作業で行っていたデータ入力の時間が大幅に削減されました。

2. 単価相違リストの作成と発注書の自動生成

受注データをもとに単価相違リストを自動で作成し、外注先への発注書も自動で生成。これにより、単価変更のタイミングを即座に把握でき、業務が円滑に進行するようになりました。

3. 生産計画の管理

生産計画に基づいた原材料の使用予定や仕入れ日程を自動で作成。これにより、生産進捗や原材料調達の計画が一目で分かるようになり、より迅速に把握できるようになりました。

RPAを使用したことで感じた効果

RPA導入後、どのような変化がありましたか？

東新プラスチック 酒井様： RPAを導入する前は、受注業務や発注業務、データ処理に時間がかかり、残業が続いていました。特にデータ入力や作成に多くの時間を費やしていたので、社員は本来の重要業務に集中できていなかったのです。でも、RPAを導入してからは、これらの作業が自動化され、人によっては残業時間も減り、ミスによる調査や対応に追われることがなくなりました。

RPAで具体的にどのような効果を感じましたか？

東新プラスチック 酒井様： 一番大きな効果は、ミスが劇的に減ったことです。以前は受注数の打ち間違いや発注ミスがあり、その影響が他の業務に広がっていましたが、RPA導入後はそのようなミスがほとんどなくなりました。人的ミスによる業務のやり直しがなくなり、社員の心的負担が軽くなったと実感しています。「あ～やってしまった！」というストレスがなくなり、業務がスムーズに進んでいます。

業務効率化に対する社員の反応はどうでしたか？

東新プラスチック 酒井様：RPAを使うことで、自動化した業務だけですが作業時間が減りました。製造業なのでRPAで自動化できる業務は一部ではあります。全社的に業務を効率化する意識が高まって行ってほしいと思いますが、一部の社員の中には、自分たちの業務を効率化するという考えが根付いてきたと感じています。

今後に向けて

RPA導入により業務の効率化が進みましたが、今後どのように活用を広げていきたいですか？

東新プラスチック 酒井様：もちろん、RPAで自動化できない業務もありますが、引き続きシステム技研さんに相談し、どんどん業務の「ラク」を作りたいです。社員の業務ヒアリングを進めていただき、「目指せ、一人１業務自動化！」という目標に向けて、さらにRPAを活用していきたいと考えています。

まとめ

東新プラスチック株式会社は、RPA導入を通じて、業務の効率化とミス削減を実現し、社員の負担軽減と生産性向上を達成しました。今後もRPA活用領域を広げ、さらなる業務の効率化を目指していきます。あなたの会社でも、RPAを使って業務を一新し、よりスムーズな運営を実現してみませんか？