医療・介護

都商事様(介護業界)でのRAKUPANDA導入事例

業種:介護業
従業員数:45名(うちパート21名)
導入年:2023年
対談:都商事株式会社 大江様、株式会社システム技研 吉川みさき

目次

概要

都商事株式会社が運営する「nagomi事業」は、介護保険適用のリハビリデイサービスを提供し、利用者様が楽しみながら機能訓練を行う場所です。業務効率化を進めるため、2023年からRPA(ロボティック・プロセス・オートメーション)を導入しました。介護業界特有の課題を解決するため、業務の自動化に取り組み、職員の負担軽減とサービスの質向上を目指しています。

RPA導入経緯

介護業界では、人材不足が大きな課題となっていますが、都商事株式会社も例外ではなく、この問題に悩まされていました。nagomi事業は少人数のスタッフで運営されており、利用者様が帰宅した後には膨大な事務作業が待っています。これが慢性的な残業を引き起こし、職員の疲弊を招いていました。特に体調不良や退職者が出ると、他の職員が急遽カバーしなければならない状況が生じ、業務が滞ることがありました。さらに、退職者への対応だけでなく、新人教育にも時間が取られ、社員は身動きが取れない状態でした。このような問題を解決するため、RPAを導入し、業務の効率化を図ることを決定しました。

自動化した業務について

RPA導入後、都商事株式会社では、システム入力作業や帳票作成の自動化が進められました。具体的な自動化業務は以下の通りです。

  1. 新規加入者情報のシステム入力

これまでは、手元の紙にメモを取り、利用者様が帰宅後にExcelに入力し、その後、各システムに転記するという手間のかかる作業を行っていました。RPA導入時に業務フローを整理し、入所者様にヒアリングする際にタブレットを使用し、直接Excelフォーマットに入力することにしました。RPAはそのExcelを読み取り、各システム「Life」や「SuiSui」に情報を入力します。これまで1件あたり約1時間~1時間半かかっていた作業が、現在ではお客様にヒアリングを行うだけで完了します。

  1. 請求データの作成

デイサービス運営とは別に、鍼灸・あん摩マッサージ師(以下施術師)が各施設の利用者様宅へ訪問による施術を行う「鍼灸・あん摩マッサージ事業」を展開しております。毎月、各施術師からいつ・誰を・どのくらい、どのような施術をしたのかを記載した紙(申請書)が郵送されてきます。それらをExcelに入力し、施術師の施術明細書(報酬)や利用者様への請求入力表を作成していました。RPA導入後、データ化の部分は人が行いますが、その後の書類作成はRPAが自動で行います。もし記入漏れや誤りがあっても、再計算の必要はなく、Excelの値を修正するだけでRPAが再度書類を作成してくれます。他の作業と併用ではありますが、これまで丸1日かかかっていた作業がExcel入力作業のみとなりました。この作業時間の削減はもちろんのこと、誤りがあった際に「やり直す」必要がなくなったことが、精神的に非常に楽になりました。

RPAを使用したことで感じた効果

RPAを導入して一番感じた効果は何ですか?
都商事 大江様: RP一番大きな変化は、利用者様との時間が増えたことです。以前は事務作業に追われ、利用者様としっかりコミュニケーションを取ることが難しく、話半分になってしまうことがありました。しかし、RPAを導入したおかげで、PCを持ちながらその場で利用者様とヒアリングできるようになり、利用者様の本当の悩みや希望をしっかりと聞くことができるようになりました。これにより、利用者様が「本当はこうしたい」という気持ちをより深く理解できるようになりました
作業の精度が向上した点について教えてください。
都商事 大江様: 以前は、同じ作業を繰り返している中で、たとえば男女の選択ミスや生年月日の入力ミスが発生することがありましたが、RPAによる自動化でそのようなミスが大きく減少しました。その結果、介護保険の適用がされない事態も減少し、より正確なサービスを提供できるようになりました。
他の社員の反応はどうでしたか?
都商事 大江様:最初は、RPAがどんなものか分からず驚く社員が多かったですが、説明を進めていくうちに、「これからの時代、ロボットが活躍するんだ!」とワクワクしている社員もいれば、事務作業がメインだった社員は少し危機感を抱いたようです。しかし、RPAを使い始めてからは、自分の役割を再確認し、より本来の業務に集中できるようになりました。今では、RPAを活用したアイデアがどんどん出てきて、「こんなことができるんだ」「これをやってみたら面白いのでは?」と、楽しみながら進めています。

今後に向けて

都商事株式会社様では、今後さらにRPAの活用を進め、事務作業は完全にロボットに任せる予定です。介護業務において最も大切なのは対人業務です。利用者様とそのご家族様に寄り添い、「明日はこうなっていたい」「3か月後にはこれができるようになっていたい」といった気持ちを大切にし、サポートを続けていくことが今後の目標です。RPAの導入によって、スタッフがより多くの時間を利用者様とのコミュニケーションに費やせるようになり、質の高いサービスを提供するための環境が整いつつあります。 また、RPAに対する社員の関心が高まり、アイデアが活発に出てきていることにスタッフ自身もワクワクしています。自分の考え方を柔軟にし、業務の効率化を進めながら、「もっとできる、もっと変われる」という前向きな気持ちが広がっています。

まとめ

都商事株式会社様では、RPAの導入により事務作業の効率化が進み、職員の負担軽減と利用者様との時間の増加が実現しました。これにより、介護業務の質が向上し、スタッフが本来の業務に集中できる環境が整いました。今後もRPAの活用を進め、さらなる業務改善とサービス向上を目指していきます。